一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科博士前期課程2028年4月入学向け
GRADUATE SCHOOL OF SOCIAL DATA SCIENCE · HITOTSUBASHI UNIVERSITY

一橋大学大学院
ソーシャル・データサイエンス研究科
博士前期課程
まるごとガイド 教員・授業・2年間の流れ・進路を、公式情報だけでまとめた一冊。

学位
修士
(ソーシャル・データサイエンス)
在学期間
2028年4月 → 2030年3月
収録教員
21名(公式教員紹介)
収録科目
23科目
(設置届出・公式資料)
1

研究科の概要

OVERVIEW

2023年4月に学部と同時に開設された、社会科学とデータサイエンスの融合領域を掲げる研究科。2年間で「社会科学の高度な知識」と「データサイエンスの高度な知識」を両方身につけ、修士論文としてひとつの研究にまとめ上げる課程です。2025年4月に博士後期課程が置かれたのに伴い、従来の「修士課程」は「博士前期課程」に改められました。

学位
修士
(ソーシャル・データサイエンス)
標準修業年限
2年長期履修制度で最長4年まで可能
入学定員
21名2027年度入試の募集人員は36名予定
修了要件
30単位以上演習8単位以上を含む。修士論文も必須
課程の設置
2023年4月2025年4月に修士課程→博士前期課程
教員数
21名公式「教員紹介」掲載
教授7・准教授13・特任教授1
学期の区切り
4学期制春・夏・秋・冬のクォーター制
キャンパス
国立キャンパス東京都国立市中2-1
JR国立駅南口から徒歩約10分

修了時に身につけているべき4つの力(ディプロマ・ポリシー)

研究科が公表しているディプロマ・ポリシーは、次の4つの能力を修得することを学位授与の条件としています。授業も演習も、この4つに対応するよう配置されています。

ABILITY 1

社会科学の高度な知識

経営学・経済学・法学・政治学などの最先端の知識を、自分の研究テーマに関連づけて修得する

ABILITY 2

データサイエンスの高度な知識

統計学・機械学習を中心に、ビッグデータに対応した分析手法を全学生が共通して修得する

ABILITY 3

融合応用能力

両者を融合させ、「ビジネスの理解・分析・革新」と「社会課題の理解・分析・解決」を実行する

ABILITY 4

研究能力

融合した学術領域に貢献する研究能力。演習の履修と修士論文の審査・最終試験の合格で判定される

出典:大学院ディプロマ・ポリシー(PDF)/大学ポートレート

2年間の基本構造

M1

1年目:必修と選択必修で土台をつくる

  • 必修の「ソーシャル・データサイエンス特論」「データサイエンスのELSI」を1年次に履修
  • データサイエンス科目(統計分析発展・機械学習発展)から2科目を選択必修で履修
  • 演習・研究指導は1年次から必修。5月に中間発表会で研究テーマと手法を発表(設置届出時の計画)
M2

2年目:発展科目と修士論文

  • 発展科目(ビジネス・イノベーション分析/社会課題解決)とリサーチ・ワークショップで計10単位以上
  • 演習・研究指導を継続し、主指導教員との一対一の指導で論文を仕上げる
  • 2年次1〜2月に修論発表・修了審査、3月に学位授与(設置届出時の計画)

科目はこの6つの区分でできている

科目区分は大学ポートレートとカリキュラム・ポリシーに掲げられた6区分。各科目の中身と担当教員は「授業・カリキュラム」タブへ。

SDS基礎科目

必修 4単位
  • ソーシャル・データサイエンス特論
  • データサイエンスのELSI

データサイエンス科目

選択必修 4単位
  • 統計分析発展(実践/学術)
  • 機械学習発展(実践/学術)
  • 4科目から2科目を選択

ビジネス・イノベーション分析科目

6科目
  • 高頻度資産価格データ分析
  • ベイズ統計学によるマーケティング分析
  • ビッグデータと指数理論 ほか

社会課題解決科目

6科目
  • 空間情報を用いた社会・経済分析
  • 超高齢社会と科学技術
  • 技術と法 ほか

リサーチ・ワークショップ

Ⅰ・Ⅱ
  • 最先端の研究に触れる場
  • 発展科目と合わせて10単位以上

演習・研究指導

1・2年次 必修/計12単位
  • 演習 必修 各学期2単位・計8単位
  • 研究指導 必修 各学期1単位・計4単位
  • 副演習(選択)

科目名・単位数は文部科学省提出の設置届出書(基本計画書・設置計画履行状況報告書)に基づく。各科目の開講学期は資料上の記号表記が判読しきれず、本ページでは断定していません。

修了までに必要な3つのこと

1

30単位以上を修得

内訳は演習8+研究指導4+基礎科目4+データサイエンス科目4+(発展科目・リサーチワークショップ)10単位以上。発展科目はビジネス系から2単位以上、社会課題系から2単位以上が必要です。

2

必修を落とさない

必修は「ソーシャル・データサイエンス特論」「データサイエンスのELSI」、そして1・2年次の演習と研究指導。データサイエンス科目4科目のうち2科目が選択必修です。

3

修士論文の審査に合格

主査1名・副査2名の3名体制で、論文審査と口述試験の両方を実施。新規性・独創性、先行研究の調査、研究倫理、論旨の明快さの4点で評価されます。

出典:2026年度 新入生ガイダンス資料「SDS研究科での学びについて」(PDF)/修士学位論文の評価基準(PDF)

最近の修士論文テーマ例

2025年(22件)・2024年(15件)の修士論文題目が公式サイトで全件公開されています。金融・不動産・労働などの社会科学テーマと、自然言語処理・機械学習の方法論テーマが同じリストに並ぶのがこの研究科の特徴です。

NFT市場におけるレジーム転換と市場因子動態管理サービスのミクロデータを用いたトラックの運行時間の分析文章生成タスクを用いたLLMの社会的バイアス検出手法の検討快楽的消費のダイナミクスの解明情報品質と予測アルゴリズムの比較〜東京のマンション市場を対象として部分的干渉下におけるガウス過程因子モデルを用いた因果効果の推定最低賃金政策が求人票における最低賃金と最高賃金に与える影響基地周辺住民の投票行動決算説明会におけるトピック構成と会社不祥事との関連性超高齢社会における住宅選択行動に関する考察

出典:学位論文(2025年)/学位論文(2024年)

2

2年間の流れ

TWO-YEAR ROADMAP

2028年4月入学・2030年3月修了の場合の見取り図。一橋大学は春・夏・秋・冬の4学期(クォーター)制で、2クォーターにまたがる科目を「春夏科目」「秋冬科目」と呼びます。具体的な日付は毎年の学年暦と研究科からの案内で決まります。

2028年4月 → 7月

M1 春夏学期

入学・必修と指導体制の確定
まず全体像をつかみ、研究テーマの輪郭を固める
  • 4月:入学。主指導教員と副指導教員が設定される(副指導教員は主指導教員と専門分野が異なる教員)
  • 必修「ソーシャル・データサイエンス特論」で研究科の学問全体を概観
  • データサイエンス科目(統計分析発展・機械学習発展)から2科目を選択必修で履修
  • 5月:中間発表会。研究テーマと手法について全教員の前で発表(設置届出時の計画)
2028年9月 → 2029年1月

M1 秋冬学期

発展科目で専門を広げる
社会科学側とデータサイエンス側を行き来する半年
  • 必修「データサイエンスのELSI」で倫理的・法的・社会的課題を扱う
  • 発展科目(ビジネス・イノベーション分析/社会課題解決)を履修し始める
  • 演習・研究指導は通年で継続。副演習(選択)で他分野の議論にも参加できる
  • 秋学期は9月中旬開始。冬学期は1月上旬まで、その後に試験期間が続く
2029年4月 → 7月

M2 春夏学期

研究の本格化
残りの単位を回収しつつ、論文の中核をつくる
  • 発展科目+リサーチ・ワークショップで計10単位以上を満たす(ビジネス系2単位以上・社会課題系2単位以上が必要)
  • リサーチ・ワークショップⅠ(春夏)で最先端研究に触れる
  • 演習8単位・研究指導4単位の必修分を着実に積み上げる
  • 長期履修制度を使う場合は、このあたりの配分を指導教員と相談して組み替える
2029年9月 → 2030年3月

M2 秋冬学期

仕上げと修了
論文を書き上げ、審査を受ける
  • リサーチ・ワークショップⅡ(秋冬)
  • 2030年1〜2月:修論発表・修了審査。主査1名・副査2名による論文審査と口述試験
  • 2030年3月 修了。学位記授与式は2026年度の学年暦では3月18日
  • 博士後期課程(2025年4月設置・入学定員7名・標準3年)へ進む道もある

研究指導のスケジュールは設置届出書「資料5-5 研究指導プロセス」に基づく計画。現行年度の正確な提出締切・発表会日程は学生便覧および学務情報システムCELSで案内されます。

一橋大学の4学期(クォーター)制

1年が4つに割れている

春・夏・秋・冬の4クォーター制。1クォーターだけで完結する科目のほか、2クォーターにまたがる「春夏科目」「秋冬科目」、1年を通す「通年科目」があります。演習・研究指導は各学期に単位が付く形です。

期間は2026年度大学院学年暦(春4/9〜6/1、夏6/2〜7/22、秋9/14〜11/5、冬11/6〜1/5)から。2028年度の日付は当該年度の学年暦で確認してください。

入学前と入学直後

設置届出書では、入学前の2〜3月に「ソーシャル・データサイエンス・ブートキャンプ」を置き、統計学(確率分布・推定・検定・回帰・ベイズ推定)、情報・AI(プログラミング基礎、データ処理、機械学習理論)、社会科学(経済学・経営学・法学・政治学の基礎)の3領域を扱うと説明されています。

履修登録

新入生ガイダンスは4月上旬(参加必須)。履修登録は4月上旬〜中旬に学務情報システムCELSで行います(2026年度は4/8〜4/15)。

大学院学年暦(一橋大学公式)

指導教員はいつ決まる?

設置届出書の研究指導スケジュールでは、入学直後の4月に主指導教員と副指導教員が設定されるとされています。副指導教員は主指導教員と専門分野が異なる教員が充てられ、「複数の専門的知見を基にした複数教員による指導体制」をとります。出願前に研究室が確定している必要はありませんが、公式FAQは出願前に教員へ研究関心や実施可能性を相談してよいと案内しています(相談は選考に影響せず、出願書類の添削指導は行われません)。候補探しは「研究室・教員」タブへ。

2028年4月入学までの道のり(2027年に実施される入試)

2026年9月時点で2028年度(2028年4月入学)の募集要項は未公表です。以下は直近2回の実績日程からの見込みで、確定日程ではありません。必ず2027年に公表される「2028年度 学生募集要項」で確認してください。

段階2026年度入学(実績)2027年度入学(実績)2028年度入学(見込み)
出願期間2025/7/28 → 8/42026/7/27 → 8/32027年7月下旬 → 8月上旬
一次選考(書類審査)結果発表2025/8/182026/8/172027年8月中旬
二次選考(筆記試験)2025/8/21(木)2026/8/20(木)2027年8月下旬の木曜
二次選考結果発表2025/9/22026/9/12027年8月末〜9月初旬
三次選考(口述試験)2025/9/5(金)2026/9/4(金)2027年9月上旬の金曜
最終合格発表2025/9/92026/9/112027年9月上旬〜中旬
入学手続2025/9/16 → 9/242026/9/18 → 9/302027年9月中旬〜下旬

選抜は3段階

一次=研究計画書等の書類審査。二次=筆記試験で「統計学・情報学」(120分、4問中2問選択)と「社会科学」(60分、4分野各1問から1問選択)。三次=口述試験(留学生特別選考は英語または日本語)。一次選考ではTOEFL iBTまたはIELTS(Academic)のスコア提出が必須です(英語を母語とする者等を除く)。

過去問題と「出題の意図」が公式サイトで公開されています。博士前期課程 入試情報

4つの選抜区分

一般選考/内部選考(一橋大学SDS学部生等。筆記試験等免除制度の申請枠あり)/社会人特別選考(出願時点で在職中であることが要件)/留学生特別選考。募集人員は2026年度入学が21名、2027年度入学は「36名予定(各入試区分の合計)」と記載されています。

大学院入試の志願者数・合格者数・倍率は、研究科・大学とも公表していません。試験会場は国立キャンパスです。

3

授業・カリキュラム

COURSES & CURRICULUM

博士前期課程の開講科目23科目を、文部科学省提出の設置届出書(基本計画書・設置計画履行状況報告書)と公式サイトの説明から収録しました。担当教員は各教員の公式プロフィールの「担当科目」欄に基づきます。カードをクリックすると詳しい内容が開きます。

先に断っておくこと 一橋大学のシラバス・時間割は学務情報システム CELS にあり、学外からは閲覧できません。そのため各科目の到達目標・全15回の授業計画・成績評価方法・教科書は、本ページでは収録できていません。ここに載せているのは、科目名・単位数・科目区分・配当年次・担当教員・公式サイトにある説明文という、公開情報で確認できた範囲です。
科目区分
履修区分

修了要件の単位内訳

科目区分必要単位履修年次条件
演習8単位(必修)1・2年次各学期2単位
研究指導4単位(必修)1・2年次各学期1単位
ソーシャル・データサイエンス基礎科目4単位(必修)1年次2科目×2単位
データサイエンス科目4単位(選択必修)1年次4科目から2科目を選択
SDS発展科目 + リサーチ・ワークショップ計10単位以上1・2年次ビジネス・イノベーション分析から2単位以上、社会課題解決から2単位以上
合計30単位以上—演習8単位以上を含む。加えて必要な研究指導を受け、学位論文の審査および最終試験に合格すること

出典:2026年度 新入生ガイダンス資料(PDF)。修了要件の原文は「2年以上在学し、30単位以上(演習8単位以上を含む。)、かつ科目区分ごとの修了要件単位数を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた上、学位論文の審査及び最終試験に合格すること」。

収録範囲と限界 科目名・単位数の一次情報は基本計画書(教育課程等の概要)と設置計画履行状況報告書(令和6年度)です。開講学期は同資料の記号表記が判読しきれなかったため記載していません。研究科のカリキュラム図PDFは画像形式で本文を取得できませんでした。開講科目は年度によって変わるため、入学年度の学生便覧とCELSで必ず確認してください。
4

研究室・教員

FACULTY & LABS

公式「教員紹介」に掲載されている全21名(教授7・准教授13・特任教授1)を、各教員ページの記載から収録。関心のあるテーマを入力すると、関連度の高い順に並びます。統計・機械学習の研究者と、経済・経営・法・政治の研究者が同じ研究科に並んでいるのがこの研究科の特徴です。

よく使う語 機械学習 ベイズ統計 因果推論 自然言語処理 画像・映像 マーケティング 金融・ファイナンス 不動産・空間 政策・政治 高齢社会 法・倫理
分野
区分
0 名
条件をリセット

読み方の注意

出典

「専門分野」「研究キーワード」「研究内容」「担当科目」は、いずれも公式教員紹介ページの各教員ページの記載です。各ページに学歴・経歴欄は設けられていないため、本ページにも経歴は載せていません。

誰が指導教員になり得るか

21名全員が研究科の所属です。ただし公式ページの「担当科目」欄に大学院科目の記載があるのは13名で、残りは学部科目のみが記載されています。これは指導可否を示すものではないため、関心のある教員には出願前に直接問い合わせるのが確実です。

業績を深掘りするには

一橋大学研究者情報(HRI)と各教員のresearchmap・研究室サイトで論文と研究費を確認できます。多くの教員は研究内容紹介の動画も公開しています。

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進路・就職先

CAREERS

研究科公式「養成する人材像」ページと、大学ポートレートの「進路」データから転記しました。人数は原資料のとおりです。研究科は2023年4月開設で、2025年3月に第1期生が修了したばかり。公開されている進路実績は、大学ポートレートが「2025年度」として集計するこの第1期生15名の分だけです。個別の就職先企業名・就職率・年収の公式数値は公表されていません。

修了後に想定される進路(研究科公式)

公式ページは、博士前期課程が養成するのは「ソーシャル・データサイエンスのスペシャリスト」であるとし、進路を2類型に整理しています。

(ア)高度専門職業人材

「社会科学とデータサイエンスの高度な知識をもってコンサルティング企業、金融機関、製造業、卸小売業、情報通信業・運輸業など幅広い業種において経営に携わることができる人材」

(イ)複合的学術領域の研究人材

「社会科学とデータサイエンスの知識を融合した研究テーマを見出し、国内外の大学院博士課程に進学することで、将来的に大学や公的・民間研究機関にて研究に従事する人材」

データアナリスト
リスク・マネージャー
プロダクト・マネージャー
博士後期課程へ進学

「データアナリスト」「リスク・マネージャー」「プロダクト・マネージャー」は公式ページに具体的職種として明記されているもの。出典:養成する人材像

第1期修了生15名の進路(大学ポートレート「2025年度」)

産業別の就職先 就職13名

その他の専門・技術サービス業
3
電気・情報通信機械器具製造業
2
情報通信業
2
運輸業・郵便業
2
電子部品・デバイス製造業
1
金融業
1
保険業
1
不動産取引・賃貸・管理業
1

職業別の内訳 就職13名

その他の技術者
8
情報処理・通信技術者
4
事務従事者
1

修了者15名の行き先

就職(正規の職員等)
13
大学院研究科へ進学
2
一時的な仕事
0

「その他の専門・技術サービス業」にはコンサルティング・シンクタンク・調査研究機関等が含まれる分類です。進学者2名の進学先内訳は原資料に記載がありません。

出典:大学ポートレート「進路|ソーシャル・データサイエンス研究科(博士課程(前期))」(2025年5月1日現在)

どんな人が学んでいるか

在学者数の推移

2023年度
22
2024年度
43
2025年度
47

収容定員42名に対して2025年度の在学者は47名。内訳は1年次20名(男18・女2)、2年次27名(男25・女2)で、男性91.5%・女性8.5%、外国人学生比率0.0%。社会人学生数は公表されていません。

出身分野は問わない

公式FAQは、社会科学系・理学系・工学系・情報系のいずれの出身者も受け入れると明記しています。実際に在学生インタビューでは、法学系(ロースクール経由)と医療系学部の出身者が紹介されています。

社会人も在籍

出願時点で在職中の人を対象とする社会人特別選考があり、中央省庁に勤務しながら在学している例が公式サイトで紹介されています。就労を続ける学生には長期履修制度(最長4年)が用意されています。

在学生インタビュー(公式サイト)

児玉 広樹さん
法学系学部 → ロースクール・司法試験合格 → 中央省庁勤務

省庁に勤務しながら在学する社会人学生。省庁のデジタル化の必要性を実感し、「社会科学とデータを掛け合わせた学問」を学ぶために進学。入試対策では文系出身者にとって統計学・情報学が最大の課題だったと語る。

米澤 春風さん
医療系学部 → 学部卒業後に進学

研究テーマは「コロナ禍における医療従事者の労働生産性、病院経営」。個々の病院ではなく「地域全体として医療アクセスを考える視点」を重視している。研究計画書の作成時には指導希望の教員に相談することが重要だとアドバイス。

出典:SDS研究科 修士へのインタビュー(公式サイト「活動」)。公式サイトに修了生インタビューと修了生の具体的な就職先企業名の掲載は確認できませんでした。

6

学費・支援・環境

TUITION, SUPPORT & CAMPUS

在学中にかかるお金、使える支援制度、学びの環境、企業・公的機関との接点をまとめました。金額は2027年度募集要項および一橋大学公式ページに記載された標準額で、改定される可能性があります。

学費

検定料
30,000円
入学料
282,000円
授業料(年額)
535,800円前期・後期 各267,900円/2年間の合計 1,071,600円

一橋大学の大学院授業料は、経営管理研究科(642,960円)を除いて年額535,800円。SDS研究科はこの535,800円の区分です。納付は口座振替で、2026年度は前期分5月下旬・後期分10月下旬。出典:授業料について(一橋大学)/2027年度 SDS研究科 募集要項。

奨学金・経済支援

全額/半額

授業料免除

大学院学生で「経済的理由により納付困難かつ学業優秀な者」等が対象。申請は前期4月上旬・後期9月中旬〜下旬、結果は前期7月下旬・後期12月下旬に通知。

全額/半額

入学料免除

大学院は学部より対象が広く、災害等の事由に加えて「経済的理由により納付が困難かつ学業優秀な者」も対象。免除と徴収猶予は併願できません。

延納・分納

授業料の徴収猶予

納入期限を約4か月延長する延納、半期分を月割りにする分納。入学料についても納入期限を延長する徴収猶予があります。

月5.0/8.8万円

JASSO 第一種(無利子)

修士課程の貸与月額は50,000円または88,000円。特に優れた業績による返還免除(全部または一部)と、進学時の返還免除内定制度があります。

月5〜15万円

JASSO 第二種(有利子)

50,000/80,000/100,000/130,000/150,000円から選択。

基金・民間

一橋大学基金・民間奨学団体

大学院生海外留学奨学金(一橋大学基金)や、大学経由で募集・推薦される民間奨学団体の奨学金があります。奨学金制度

学部生向けの「学業優秀学生奨学金制度」は大学院生が対象外です。研究科独自の給付奨学金・研究助成、およびTA/RA制度の募集要項は公開ページで確認できませんでした(進学後に研究科事務室へ照会してください)。

働きながら学ぶための仕組み

1

長期履修学生制度

募集要項の原文は「職業を有する学生、出産、育児、介護等の事情を有する学生、身体等に障害がある等の事情を有する学生又は必要性が認められる学生については、標準修業年限を超えて(最長4年)授業科目を履修することが可能」。学則第45条の2でも修士課程は4年以内と規定されています。

2

社会人特別選考

出願時点で在職中であることが出願資格。選考は一般選考と同じ三段階(書類審査→筆記試験→口述試験)で、研究計画書の様式が社会人用に別に用意されています。

3

出願前の教員相談

公式FAQは、出願前に教員へ研究関心や研究テーマの実施可能性を相談してよいと案内しています。相談は選考に影響せず、出願書類の添削指導は行われません。

夜間開講・土曜開講についての記載は、募集要項・公式サイトのいずれにも見当たりませんでした。時間割の詳細はCELS(学内限定)で配布されます。

学びの環境

国立キャンパス

東京都国立市中2-1(〒186-8601)。JR中央線 国立駅南口から徒歩約10分、JR南武線 谷保駅北口から徒歩約20分。千代田キャンパス(学術総合センター)は経営管理研究科・法学研究科が使用する拠点で、SDS研究科の開講場所としての記載はありません。

情報教育棟にパソコン約40台、附属図書館にパソコン約50台。学生寮は中和寮(大学院生のみ入居、定員147人、寮費5,900円)、景明館、一橋寮などがあります。

SDSの交流拠点(東本館)

2023年秋、東本館内にSDS学部・研究科の交流拠点が開設されました。1階はコモンスペース(カフェコーナー、スクリーン、プロジェクター、可動式テーブル)、2階は研究スペース・ラウンジで、センサー、モーションキャプチャ装置、バーチャルリアリティ機器、ロボットが置かれています。

博士後期課程

2025年4月設置。入学定員7名・収容定員21名・標準修業年限3年、修了要件16単位以上。「SDS共同プロジェクト演習」で1年を通じて民間企業・公的セクターとの共同プロジェクトに参画します。指導は主指導教員1名+副指導教員2名(社会科学・データサイエンス各1名)。

スーパーコンピュータ・GPUクラスタ等の高性能計算環境や、研究科専用のデータ基盤・統計ミクロデータ利用環境についての公式記載は確認できませんでした。

企業・公的機関との接点

一橋大学SDSコンソーシアム(2026年1月発足)

「社会科学とデータサイエンスの融合により、産学官が協働して社会課題の解決と新たな価値創造を目指す」法人会員制の組織。基本理念は「データで社会を読み解き、未来を共に描く」。月例研究会、評議会、大学の知見と現場の課題のマッチング、データ活用の個別相談、先進企業・地域の視察などを行います。年会費は1法人1フォーラムあたり80万円(税別)。参加企業・機関の具体名は公開されていません。

公表されている共同研究・受託事業(研究科「研究プロジェクト」ページ掲載分)

大東建託(日本の物価・不動産価格の変動)2024–2028三菱地所(価値創造空間のデザインと実装)2022–2027内閣府(重要科学技術領域の調査分析)2023–2028国土交通省(3DスキャンからBIMモデル作成)2022–2024Sustainacraft(森林カーボンクレジット)スターツ総研ザイマックスNICTNEDO長寿科学振興財団

研究プロジェクト一覧 一橋大学SDSコンソーシアム

これらは教員の研究プロジェクトであり、博士前期課程の学生がどの程度関与できるかを示す公式記載は確認できませんでした。学生が共同プロジェクトに参画する仕組みが明記されているのは博士後期課程の「SDS共同プロジェクト演習」です。

7

出典・注記

SOURCES & NOTES

公開されている一次情報のみから作成した非公式のまとめです。数値・日程・制度は毎年度変わるため、出願・入学前に必ず公式ページで最新情報を確認してください。作成時点は2026年9月13日です。

確認できなかったこと

1
各科目のシラバス。授業の目的、到達目標、全15回の授業計画、成績評価方法、教科書は学務情報システム CELS(学内限定)にあり、学外からは閲覧できません。入学予定者向けシラバス閲覧URLもクロールが許可されていないため取得できませんでした。時間割(曜日・時限・教室)も同様です。
2
各科目の開講学期。設置届出書の学期欄は記号(前/後/①〜④)で記載されており、抽出のたびに値が一致しない科目が複数あったため、本ページでは個別科目の開講学期を記載していません。
3
一部科目の担当教員。担当教員は各教員の公式プロフィールの「担当科目」欄から逆引きしました。「サービス工学」「DXイノベーション」は現教員21名のいずれのページにも記載がなく、2022年の設置届出時には他大学の兼任教授が担当予定とされていた科目です。現行の担当者は確認できていません。
4
入学定員21名と募集人員36名の差。学則・基本計画書の入学定員は21名ですが、2027年度入試の募集人員は「36名予定(各入試区分の合計)」と記載されています。定員増の有無・時期を示す公式情報は見つかりませんでした。
5
大学院入試の志願者数・合格者数・倍率。研究科・大学とも公表していません(大学の入試データページは学部入試のみを対象)。
6
修了生の具体的な就職先企業名、修了生インタビュー。公式サイトに掲載がありません。掲載されているのは在学生インタビューのみです。
7
TA/RA制度、研究科独自の給付奨学金、高性能計算環境、寄付講座、SDSコンソーシアム参加企業名。いずれも公開ページで確認できませんでした。
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2028年度の制度。2026年9月時点で2028年度(2028年4月入学)の募集要項は未公表です。定員・学費・科目構成・入試日程はいずれも変更される可能性があります。本ページの2028年度の日程は直近実績からの見込みであり、確定情報ではありません。
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研究科規則・細則の別表。学内規則データベースがアクセス制限(403)を返すため条文を取得できませんでした。2026年度大学院学生便覧SDS研究科編のPDFは公開されていますが、埋め込みフォントの都合でテキストを読み取れず、科目表の逐語転記はできていません。

一次情報

  1. SDS学部・研究科 公式サイト:https://www.sds.hit-u.ac.jp/
  2. 大学院(教育課程・指導体制):https://www.sds.hit-u.ac.jp/graduate-education/
  3. 学部・研究科について:https://www.sds.hit-u.ac.jp/aboutus/ / 養成する人材像:https://www.sds.hit-u.ac.jp/career/
  4. 情報公開(3ポリシー):https://www.sds.hit-u.ac.jp/disclosure/ / 大学院DP:https://www.sds.hit-u.ac.jp/img/top/sds_dp_md.pdf / CP:https://www.sds.hit-u.ac.jp/img/top/sds_cp_md.pdf / AP:https://www.sds.hit-u.ac.jp/img/top/sds_ap_md.pdf
  5. 修士学位論文の評価基準:https://www.sds.hit-u.ac.jp/img/graduate-education/202409_sds_t_m.pdf
  6. 教員紹介(一覧・各教員ページ):https://www.sds.hit-u.ac.jp/faculty/
  7. 学位論文(修士論文題目):https://www.sds.hit-u.ac.jp/research/theses/ / 研究プロジェクト:https://www.sds.hit-u.ac.jp/research/projects/
  8. 大学院入学者選抜:https://www.sds.hit-u.ac.jp/graduate-admissions/ / 博士前期課程 入試情報(募集要項PDF・過去問題):https://www.sds.hit-u.ac.jp/admission/master/
  9. よくある質問:https://www.sds.hit-u.ac.jp/faq/ / 研究科パンフレット:https://www.sds.hit-u.ac.jp/img/about/202603/brochure.pdf
  10. 設置届出書【修士課程】基本計画書(教育課程等の概要):https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R4/hitotsubashi_sds_m_2208i_kihon.pdf / 設置の趣旨等①:https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R4/hitotsubashi_sds_m_2208i_shushi1.pdf / 設置の趣旨等②(カリキュラム表・研究指導プロセス):https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R4/hitotsubashi_sds_m_2208i_shushi2.pdf / 教員名簿:https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R4/hitotsubashi_sds_m_2208i_meibo.pdf
  11. 設置計画履行状況報告書(令和6年度):https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R6/new_SDS_M_R6ac.pdf
  12. 設置届出書【博士後期課程】基本計画書:https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R6/1_hitotsubashi_sds_d_2408i_kihon.pdf / 学則:https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R6/3_hitotsubashi_sds_d_2408i_gakusoku.pdf / 設置の趣旨等:https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/pdf/R6/4_hitotsubashi_sds_d_2408i_syushi1.pdf
  13. 設置計画に関する情報(一橋大学):https://www.hit-u.ac.jp/guide/information/setti_keikaku.html
  14. 新入生ガイダンス資料(2026年度・SDS研究科での学びについて):https://www.hit-u.ac.jp/kyomu/newstudents/pdf/R8_GS_SDS_guidance3_about_learning.pdf
  15. 大学院学年暦:https://www.hit-u.ac.jp/kyomu/calendar/index2.html / 学生便覧:https://www.hit-u.ac.jp/kyomu/info/news.html
  16. 授業料について:https://www.hit-u.ac.jp/kyomu/fee/ / 授業料免除:https://www.hit-u.ac.jp/shien/fee/exemption.html / 入学料免除・徴収猶予:https://www.hit-u.ac.jp/shien/fee/enrollment-fees-exemption.html / 徴収猶予:https://www.hit-u.ac.jp/shien/fee/extension.html
  17. 奨学金制度:https://www.hit-u.ac.jp/shien/campuslife/scholarship.html / JASSO貸与奨学金:https://www.hit-u.ac.jp/shien/campuslife/shienkikou.html
  18. 国立キャンパス交通案内:https://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/kunitachi.html / 千代田キャンパス:https://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/hitotsubashi.html
  19. SDS交流拠点(一橋大学HQウェブマガジン, 2023年10月2日):https://www.hit-u.ac.jp/hq-mag/innovation/526_20231002/
  20. 一橋大学SDSコンソーシアム(知識共創機構):https://www.hicks.or.jp/overview/sds/
  21. 一橋大学研究者情報(HRI):https://hri.ad.hit-u.ac.jp/
  22. 大学ポートレート「ソーシャル・データサイエンス研究科(博士課程(前期))」:教育課程 https://portraits.niad.ac.jp/faculty/academic-program/0220/0220-2Z86-02-01.html / 進路 https://portraits.niad.ac.jp/faculty/graduation-employment/0220/0220-2Z86-02-01.html / 学生 https://portraits.niad.ac.jp/faculty/enrollment/0220/0220-2Z86-02-01.html / 特色等 https://portraits.niad.ac.jp/faculty/distinctive-feature/0220/0220-2Z86-02-01.html / キャンパス https://portraits.niad.ac.jp/faculty/campus-facilities/0220/0220-2Z86-02-01.html
  23. 大学ポートレート「ソーシャル・データサイエンス研究科(修士課程)」:教育研究上の目的と3つの方針 https://portraits.niad.ac.jp/faculty/goal-policy/0220/0220-1Z86-02-01.html / 教育課程 https://portraits.niad.ac.jp/faculty/academic-program/0220/0220-1Z86-02-01.html
  24. 学務情報システム CELS(学内限定・参考):https://cels.hit-u.ac.jp/campusweb/

「修士課程」と「博士前期課程」について

大学ポートレートには「ソーシャル・データサイエンス研究科(修士課程)」と「同(博士課程(前期))」の2つが併存しています。これは2025(令和7)年4月の博士後期課程設置に伴い、従来の修士課程が博士前期課程に改められたためです。設置届出の基本計画書には「博士前期課程(令和7年4月より修士課程から改める)」、設置の趣旨等を記載した書類には「前期2年の『博士前期課程』と後期3年の『博士後期課程』に分割するものである」と明記されています。学位名称(修士(ソーシャル・データサイエンス))、修業年限2年、入学定員21名はいずれも変わっていません。2028年4月入学の場合は「博士前期課程」が正式な呼称です。